根尖性歯周炎
根尖性歯周炎の原因は?予防法から治療法まで解説
根尖性歯周炎は強い痛みを伴い、そのせいで夜は寝付けないという方もいらっしゃいます。根尖性歯周炎は、歯のとある症状を放置してしまった結果発症するので、症状が軽いうちに受診するのが大切です。原因や治療にかかる費用など、詳しく紹介していきます。
根尖性歯周炎とは
根尖性歯周炎は歯の根っこである「歯根」に炎症が起き、膿が溜まってしまう病気です。この炎症が広がった結果、歯槽骨内部に膿が溜まって骨自体を溶かしてしまうので、激痛や腫れを引き起こします。
根尖性周囲炎の症状
はじめは歯肉に痛みを感じ、徐々に夜眠れないほどの激痛が起きる場合があります。歯肉やアゴが腫れるので、口内で舌を動かすと腫れを感じることができるでしょう。普段は痛みを感じず、歯を噛み合わせた時にのみ痛みや違和感をおぼえることもあります。歯茎にニキビのようなものが繰り返しできる場合も要注意です。
進行すると歯肉や皮膚に穴が開き、そこから内部に溜まった膿が出てくることもあります。さらに症状が進むと歯が割れてしまったり、歯根の大部分が溶けてしまうことも。症状が進む程治療が難しくなるので、早めの受診が肝心です。
根尖性歯周炎になる原因
根尖性歯周炎は歯髄炎を放置し、歯髄が壊死することで腐敗が進み、歯髄壊疽(しずいえそ)が引き起こされることで発症します。口内には細菌が多く生息しているので、壊死した歯髄を放っておくとやがて歯根の周囲にまで感染が広がり、炎症が起こってしまうのです。
そもそも歯髄炎とは
歯髄炎とは、歯根にある歯髄が炎症を起こす病気のことで、初期の症状が軽い時は歯髄を取り除かなくても回復しますが、放置してしまうと根尖性歯周炎へと重症化していきます。歯髄炎は虫歯や歯周病を放置することで引き起こされ、放ってくとどんどん進行し、歯肉や歯根といったように症状が拡大していってしまいます。
歯医者にかからず歯の病気を完治させるのは不可能に近いですので、進行する前に病院を受診することが大切です。
歯髄炎の症状
特に何もしていなくても歯や歯茎が痛む、冷たい物を飲食すると痛みが増す、温かい物を飲食しても痛みが増す、入浴中や就寝中に痛みが増すなどの症状が恒常的に現れている方は、歯髄炎を患っている可能性が高いので、歯髄壊疽や根尖性歯周炎に進行する前に病院へ行きましょう。
根尖性歯周炎は各症状を放置し続けることで引き起こされてしまいます。元々の歯髄炎は歯がしみる程度ですが、症状を放置しておくことでここまで病状が酷くなってしまうのです。一方、きちんと治療を受けていても、被せものや根充材のわずかな隙間から細菌が入り込み、炎症が生じることもあります。治療後のこういったリスクを防ぐためにも、こまめに歯科医院に通ってメンテナンスを受けることをおすすめします。
根尖性歯周炎の予防法
根尖性歯周炎も、最初は小さな虫歯を放置したことから始まります。初期の虫歯であった時点で歯科医院へと行っていれば、すぐに完治してしまうような虫歯でも、ほおっておくと痛い目を見ることになってしまうのです。
そのため、根尖性歯周炎を予防するには歯や歯茎の小さなサインを見逃さず、症状が現れたら速やかに適切な治療を受けることが大切です。根尖性周囲炎は自然に治る病気ではありませんので、つい放置してしまったという方も、症状が進行する前に現状の診断を受けましょう。
根尖性歯周炎の治療法
根尖性歯周炎になった場合、まずは原因となった虫歯を削って取り除きます。歯の内部にある感染してしまった歯髄や組織といった痛みの原因を取り除き、歯の神経や血管があった空洞を洗浄・消毒します。治療後は、細菌が再度侵入するのを防ぐために詰め物をして根幹部分をふさぎます
感染根管治療の費用は歯の位置や本数によっても異なりますが、おおよそ1本につき2,000円~5,000円程かかるとみておけば良いでしょう。これにプラスして、初診料や諸々の検査料が加算されることもあるので、最終的な金額はそれぞれの歯科医院で訊いてみましょう。